花脊峠から京都市街を望む

GWの谷間は有給休暇をとってC59ライドに出撃。雲ケ畑の岩屋山志明院、花脊峠、百井峠、そして大原の三千院の前を通って洛中に戻る大胆なコースを設定してみた。この三つを一日に走破するのはまるでジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスとブエルタ・エスパーニャを同年に総合優勝するようなものか。

雲ケ畑を目指して上賀茂神社の近くを通る際に、社家の家並みに寄り道してみた。社家とは先祖代々、上賀茂神社の祭祀を担当する特別な家柄であり、その家屋が貴重な建築として一般公開している家もある。

上賀茂神社の社家

昨年の8月に30年振りに走った雲ケ畑は雨に降られたが今日は晴天、でも空気が冷たい。身体を温めるためにも快調に飛ばす。あっと言う間に岩屋橋に到着し、迷わず志明院への激坂にチャレンジ。最大勾配が20%というだけではなく、路面は荒れ、落ち葉と砂利、所々のウェットな登りはかなりキツイ。昨年8月にも書いたが、志明院の奥の岩の合間から滴る雫が鴨川の源流のひとつと言われている。

雲ケ畑

志明院の駐車場で息を整え、「雫」に少しでも近付こうとC59を担いで、レーサーシューズで駐車場からの階段をゆっくり上がり出したら、階段の上から志明院の関係者と思われる女性が「自転車はダメです、それにそんな靴では中には入れません」と怒り口調で言ってきた。べつに自転車で境内を走り回るわけではなく、お堂の中に入るつもりもない。少し腹が立ったので反論しようかと思ったが、自転車乗りの印象が悪くなるのも嫌なのでおとなしく引き下がった。日本における自転車の地位はまだまだこの程度ということか。(翌日、下鴨神社で写真を撮ろうとC59を押して広大な参道を歩こうとしたら、ここでも自転車は禁止と言われた)

叡山電鉄

志明院から一気に下って、ごみ処理場方面へ左折。坂を下って貴船、鞍馬方面へ左折。昨年8月は間違えて真っすぐ行ってしまったが、バイパスのトンネルは自転車不可なので、手前で旧道に入る。貴船口の陸橋で叡電が通りそうだったので、少し待ってみると新緑色の列車がゆっくり前を過ぎていく。手を振ってみると乗客の何人かが手を振ってくれて、ちょっとしたコミュニケーションが嬉しかったりもする。

花脊峠 エグいな このヘアピンの連続

鞍馬寺を左手に通過して、登っていく。家屋が途切れて鞍馬温泉を過ぎるといよいよ本格的なヒルクライムが始まる。百井分かれを左に進み、花脊峠の頂上を目指す。ほんとのことを言うと何度か脚を着いて休憩したが、昨年12月からあまり走ることができなかった割には、前回より元気に登れたような気がする。花脊峠の頂上は気温13度で寒かったが、補給食の一口羊羹を食べて下る。

百井別れで左に回り込み百井峠を通って大原に向かう。・・・つもりだったが、20%以上の勾配がずっと続く。所々に20%があるならなんとかなるが、壁のような坂がずっと続く。昔こんな坂をほんとうに登ったのだろうか。ん~そういえば、大原側から百井峠を越えて花脊側に来たことはあるが、花脊側から大原へ向けて走ったことはなかったような気がしてきた。休憩を挟んでまた登り出す。しかし、この「壁」は無理だ。潔く降参して引き返す。

百井分かれ(左=花脊、右=百井)

鞍馬から下ったところで左に曲がり国道367号から大原を目指そうとしたが急に雲が広がってきて気温も下がってきたので、今日は無理せず帰ることにした。賀茂川に再び出て、車道を避けて敢えて河川敷をゆっくり走る。

やはりジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスとブエルタ・エスパーニャを同年に総合優勝するのは並大抵の努力で実現できるものではなかった。今日の走行距離は64kmだが、その距離以上に疲れた。恐るべし京都の峠。よく頑張ったのでご褒美にふたばの豆餅を食べる。

ふたばの豆餅

動画はこちら

本日の走行距離  64.40 km
2021年7月26日からの累積走行距離 971.20 km
寄付予定額  9712円
2022年1月1日からの累積走行距離 239.10 km
2020年7月26日からの累積走行距離 4267.31 km

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