土曜日は20度を超す温かい穏やかな一日だったが、週末は天気が悪いと思っていたので、結局、自転車には乗らないまま終わってしまった。日曜日は一転して冷たい風が吹く寒い一日となり、自転車に乗らずに音楽を聴いていたら競輪仲間が訃報を知らせてくれた。
松本勝明(京都 期前)が6日に93歳で天国に召された。1949年に競輪選手としてデビューし、1981年に引退するまで積み上げた勝利はなんと1341勝。洛北高校卒業後、医者を目指してまずドイツ語を勉強しようと東京外国語大学に入学。学費稼ぎのつもりでアルバイト感覚で出場した競輪が本職になったという経緯はいくら黎明期とはいえかなり異色であろう。中野浩一(福岡 35期)がまだまだ強かった36歳で引退して通算633勝である。松本勝明が引退した53歳まで中野浩一が走り続けたらどこまで勝利を積み上げたか考えてみるのは楽しいかもしれないが、いずれにせよ1341勝がいかに凄いかがわかる。現役選手の最多勝は、現在52歳の神山雄一郎(栃木 61期)の872勝なので、1341勝は今後誰にも抜かれることはないだろう。
松本選手がトレーニングのためによく走っていたのが京都から比叡山を超えて滋賀に抜ける山中越えだが、ぼくも若い頃は真似して何度も三連勝で山中越えを行ったり来たりしていた。競輪の神様と同じ峠を走っていたことは感慨深い。
心からご冥福を祈ります。
それにしてもこんな本が愛読書として書棚からすぐに出てくるぼくっていったい・・・!?