小柳出と書けば、なにか落語家の一門のように見えるが、オーディオマニアの間では有名な「オヤイデ(OYAIDE)」ブランドである。創業が昭和27年、本社が文京区湯島にあり直営店が秋葉原にある。スピーカーケーブルや電源タップ等々のオーディオアクセサリーは世界的に評価が高い。そして、なによりも日本製である。
言うまでもないが、数百万円のJBLやMark LevinsonやMcIntoshが買えるような身分ではない。30年前にバイトして買ったONKYO D-77XXを今でも大事に使っているくらいである。限られた条件のなかでコツコツと音質を追求してきた。もちろん、宝くじが当たればという話は別だが、ぼくに可能な範囲でかなり完成に近付いたように思う。
壁コンセントを念願のオヤイデR-1とWPC-Zに交換した。この程度の作業自体は自分でもできるのだが、「コンセントの交換は必ず有資格者が行ってください」ということなので、町の電気屋さんに作業してもらった。しかし、その有資格者は付け方がよくわかっておらず、素人のぼくが横から指図する始末。作業も下手くそだったが、無事交換完了。
OCB-1DXS
ぼくは暗示にかかりやすいタイプだが、確実に音質は良くなったと思う。オーディオ雑誌でよく評されているように、ひとつずつの楽器の音の輪郭がシャープになり、位置関係もより明確になった。LIVE録音は今まで気が付かなかった観客のざわざわとした小さい音も再現されている。オヤイデOCB-1DXSと相まって、ぼくが獲得し得るベストな音になったのではないだろうか。
Miles Davis “Kind of Blue”
カミソリのようなキーンと張り詰めたマイルスのトランペットに背筋がゾクッとする。