10年くらい前に自転車の雑誌で見てからずっと行きたいと思っていた。
下栗の里 (長野県飯田市上村)
下栗の里→しらびそ峠→地蔵峠→大鹿村→喬木村という100km超の大胆なコースを設定してみたが、インターネットで検索していたら、しらびそ峠や地蔵峠の前後は土砂崩れの修復工事中で通行不可という情報も。とにかく念願の下栗の里に行き、その後は通行止めの行けるとこまで行ってみようと、4時に起きて中央道を走り、喬木村役場の駐車場に車を停めさせていただいた。
走り出すといきなり迂回させられる。余計に脚を使って赤石トンネルを目指すがここでも通行止めで迂回。何度も言うがオリンピックに使う金があれば、こういう道をもっと早く復旧するべきだろう。
想定外の迂回を繰り返し走り続ける。日向は暑いが、道路脇に注ぐせせらぎから吹き来る風が涼しくて気持ちいい。予定より大幅に遅れて下栗の里に辿り着いた。競輪のカントよりも急な最大傾斜38度の斜面になぜか人が住む「日本のチロル」。ここまでにかなりの脚を使ったが、この蛇行する道を登らないならここまで来た意味がない。
峠を超えるとき、もっとキツイ勾配が出てきても対応できるように、後ろのギアを2枚残して登り始める。しかし、必死で登っているうちにいつの間にかギアを残していることを忘れてヘロヘロになることがよくあるのだが、このときも3/4登ったあたりまで完全に忘れて渾身の力で登っていてもうアカンという寸でのところで思い出した。最後の力を振り絞って加速して変速したのだがこのときほどDi2の威力に感謝したことはない。
あと数メートルで頂上というところで、赤玉ジャージを着てガルビエ峠の頂上ゴールを駆け抜ける幻覚を見た。ヘロヘロになって登り切ったところに、はんば亭という食事処と駐車場がある。そこから徒歩15分くらいのところに下栗の里全体を見下ろせる見晴台があるのだが、未舗装の山道なのでレーサーシューズで行くのは諦めた。
想定外の迂回路のためにかなり時間を無駄にしたので、通行止めか否かにかかわらず、しらびそ峠と地蔵峠は諦めて、来た道を戻るか、いや、途中に通ったあのトンネルだけは二度と通りたくない。絶対に通りたくない。地図を見るとあのトンネルを通らずに車を停めた喬木村役場に戻るには、大きく南下して天龍村、阿南村、下条村を走るしかない。
かなり脚を使った今となってはこの距離はけっこうキツイ。目の前が真っ暗になりそうだったが、C59が「大丈夫、オレとお前なら日暮れまでに戻れるさ」と励ましてくれた(ような気がした)。
日暮れまでには戻りたい。走れメロスになった気分で再び走り出す。遠山川沿いの下り基調の道は幅が広く車が少ない超快適コース。平岡で遠山川と別れて天竜川沿いを上流に向かって上り基調。阿南高校から早稲田の交差点までの約3kmの激坂はとどめの一撃になりそうだったが、無理せず最初から一番軽いギアで登り切る。
国道151号に乗って後はひたすら飯田方面を目指す。まだまだ明るい17:30にゴールの喬木村役場に到着。8:30から走り始めてちょうど9時間後のゴールとなった喬木村役場の建物が一瞬、凱旋門に見えた。LEZYNEが示す走行距離は98.46kmだが、トンネルや山岳の木陰に入るとすぐにGPSをロストするので、プラス15kmか(98.46 + 15 = 113.46km)。この日は距離より、獲得標高2068mと消費カロリー1961kcalを褒めて欲しい。
今日もよく頑張りました。
本日の走行距離 113.46 km
累積走行距離 367.09 km
寄付予定額 3670.9 円