週末が誕生日に重なると得したような気分になる。元気に57歳の誕生日を迎えられたことに感謝して念願のビーナスラインを走ることにした。4時半に家を出て中央道の諏訪ICから白樺湖に到着。COLNAGO C59で8:30に美ヶ原を目指してスタート。ビーナスラインに入って間もなく、ぼくと同じ年くらいのご夫婦が写真を撮っておられたので、シャッターを押してもらった。自転車は最近始めたばかりだそうだ。白樺湖を見下ろす路肩にKawasaki Z1000MkIIが停まっていたのでついつい話し掛けてしまう。5年ほど前に手に入れたというZは艶消し黒の集合管が良い音を響かせて走り去って行った。

青空に夏雲がポッカリ浮かぶ最高のお天気なのに意外とローディが少ない。渋峠乗鞍ほど自転車乗りの聖地にはなってないのだろうか。勾配も6%~8%とそれほどきつくない。所により10%を超えるところもあるが、ビーナスラインのいいところはup-downの繰り返しで、疲れてきたら下りが現れてくれる。そして写真を撮りたくなる絶景ポイントで結果的に何度も休憩することになる。

強いて難点を挙げるとすると路面がかなり傷んでいるところが多く、非常に危険。とくに下りは避け切れずリムうちパンクや転倒する可能性もある。いつも言うことだが、国はこどもなんとか庁やなんとか共同参画など訳のわからん無駄なことに何兆円も使わず、こういうインフラをちゃんと整備するべきであろう。

順調に登ってきたが、頂上の山本小屋の手前1kmくらいで雨が降り出した。雷がゴロゴロ鳴り、涼しくて快適だった気温が一気に下がる。伊吹山の神を怒らせて氷雨を浴びた日本武尊(ヤマトタケル)のような気分である。雨宿りになるような大きな木はなく、結局、雨の中を突撃する。山本小屋までの登りはビーナスラインのなかではけっこうきつく、雨が川のように流れ落ちてきて鯉の滝登りのようになってきた。

なんとか小屋に辿り着き庇の下で雨宿りをさせていただく。ハイカーの話し声が聞こえた、気温14度。ホットの缶コーヒーでかじかんだ指先を温める。30分ほどで雨が上がり、山の神からのプレゼントのようなもくもく雲が雨上がりの青空に浮かんでいる。美しの塔の周りが360度の絶景らしいが、ダートなのと自転車も含め軽車両は進入禁止なので、美ヶ原高原美術館の方に向かった。

雄大な景色に満足して白樺湖に戻る。登り自体は激坂ではなかったが、あちこちで写真を撮り、動画を撮り、行ったり来たりしているうちにけっこう時間を使ってしまった。白樺湖から車で移動して、中山道の宿場町、奈良井宿にも立ち寄って写真を撮りたいのだが、このままでは暗くなってしまう。と思いつつ、復路も結局あちこちで立ち止まり写真を撮って白樺湖に帰着。

C59を車に積んで奈良井宿まで移動。案の定、真っ暗になってしまった。逆に観光客が全くおらず江戸時代にタイムスリップした雰囲気を静かに楽しむことができた。京の風情にはクロモリがよく似合うというように、奈良井宿でも三連勝の写真が撮りたくて、三連勝も積んできた。この真っ暗ではダメだろうと思いつつ、スマホの夜景モードで撮ってみると、江戸時代の雰囲気を十分に表現してくれた。

第6期のスタートを飾る最高の一日であり最高の誕生日であった。

途中の山小屋や展望スポットでお話しさせていただいた自転車乗りの皆さん、ありがとうございました。

動画はこちら

本日の走行距離  86.12km
獲得標高 2048m
2025年7月26日からの走行距離 86.12km
寄付予定額  861円
2020年7月26日からの累積走行距離 10,374.44km
(Los Angeles を通過して +1560.44km)
(South Carolina まで残り 817.56km)