8月14日のブログで15日は終日雨マークだがどうなることやらと書いたが、案の定、大外れで全く雨は降らず、絶好のサイクリング日和となった。今からでもC59ライドに出撃しょうかと一瞬思ったが、今日は意地でも行かないことにした。
西日本に台風が来ていて大気が不安定とはいえ、この5連休中の天気予報は毎日すべてが逆張り、つまり、雨の予報で晴れ、晴れの予報で雨。これは単にぼくが自転車に行くタイミングを逃しただけではなく、観光地にとっては予定していた観光客が嘘の天気予報のせいで出掛けなくなるのだから、かなりの痛手だろう。
そして、天気予報がこれだけ外れるということは、気象庁の責任か個々の気象予報士の責任かわからないが、国力が低下している証左である。大袈裟だと思うかもしれないが、気象状況が的確に読めないということは、いざ国を守るときにどのように飛行機を飛ばすのか、どのように艦を動かすのか的確に作戦が実行できないということであり、かなり由々しき事態だ。
恨めし気に青空を横目に見上げつつ、意外と心地良い風が入ってくる窓際に座椅子を置いて読みかけの本を読む。「おいしい旅 ―初めて編」(角川文庫)は近藤史恵さんらが参加するアミの会という実力派女性作家集団の旅をテーマにした短編集である。ぼくのガラにもない文庫本であるが、最近の世の中、嫌なことばかりが続くので、手軽に読めてほっこりするような内容を期待して、且つ「サクリファイス」など自転車ロードレースをテーマにした面白い本をいくつか書いている近藤史恵さんが入っていることでハズレはないだろうと期待して買ってみた。
内容的には7人の作家、それぞれ面白く、古本ではなく新品で買った価値はあったと思う。「おいしい旅 ―思い出編」もあるようなので、次回、街に出たら買って読んでみよう。ぼくはとくに旅好きというわけではなく、むしろ飛行機に長時間乗っているのは苦手だったりするが、夏になるとなぜかそわそわしてくる。それが昨年の荒川沿いの200kmライドだったり犬吠埼灯台への185kmだったりするのかもしれない。
夏といえばいつも思い出すのがアーウィン・ショーの「夏服を着た女たち」という短編小説だ。もう40年近く前、アメリカが青春だった頃に常盤新平さんのエッセイや翻訳本をたくさん読んだうちの一冊だが、詳細は覚えていない。NYのセントラルパークを散歩中の夫婦、夏になって輝きを増す女性に気を取られている夫に妻がヤキモチを焼く話だっただろうか。夏といえばもうひとつ、ロバート・ハインラインの「夏への扉」は冬になると猫が夏への扉を探すという裏表紙の紹介文に魅かれて、何度か買いそうになったが結局まだ読んだことがない。冬に夏への扉を探したくなる自転車乗りは多い。
8月の5連休は25.4kmに終わってしまったが、まだしばらく夏は続くだろう。天気予報に騙されながら走り続けよう。
最近、Word Pressのバグなのか、リンクを別ウィンドウで開く設定ができなくなった。別ウィンドウで開かないと、今のページにいちいち戻ってくるのが面倒くさくなる。よって、文中にリンクを張らず、以下に関連ページを挙げておく。