Ernesto Colnago氏はイタリア人としてはかなり小柄だと思うが、ぼくが乗れるサイズをフラッグシップにまで用意してくれているのは本当にありがたい。
物心ついたときから「チビだ」「チビだ」とバカにされてきた。小中学生の頃は「チビ」と直接呼ぶのはあまりに気の毒と思ったのか、業界用語のように逆から「ビチ」と呼ばれることもあった(それなら普通に名前で呼べばいいと思うのだが)。当時はもちろん嫌で嫌でしょうがなかったが、今となっては、biciclettaの「ビチ」と呼ばれていたと思うことにする。イタリア語で自転車、英語のbicycleにあたる。
ぼくはいくつになっても走り続けることで、ぼくをチビだとバカにして見下していた(る)奴らを見返してやる。奴らが年を取って3本脚になっても、ぼくはC59で走り続ける。奴らが年を取って車椅子に乗ってもぼくはC59で走り続ける。ぼくをチビだとバカにした奴らには絶対に負けない。
昔「自転車泥棒」という映画があった。最近の映画は全然おもしろくないので全く観ないが、ぼくの好きな映画BEST 3は「American Graffiti」「エデンの東」「自転車泥棒」である。自転車泥棒は1948年のイタリア映画で原題を「Ladri di Biciclette」という。あれ?語尾が e で終わっている。なぜだ?BiciclettaとBicicletteどちらが正しいのだろう?どうやら、自転車は女性名詞で a で終わり、複数形になると語尾が e に変わるようだ。